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日々の破片

著作一覧

2006-10-14

_ Rjb

なんか良くわからない理由から複数件の問い合わせが来たので、少し書いて見た。それにしても、英語で書くのは難しいんだか簡単なんだか。

日本語と違って表現をまったく考えないで書けるという点に関してだけは簡単なわけだが(そのくせ時間の消費量はすさまじくてちょっとびっくり。ゾーンでズーン)、書いてる先からきっと唐変木なんだろうと思うとえらく難しく、しかも考えたからといって正しく書けるわけでもなく、その意味ではテストできないプログラムを書いてるみたいな感じだ。

仕組み

最初、Graffle Proで書こうとしたが、途中でやめた。クラス図については書き易いと今でも思うが、メッセージを書き始めるとどうにも辛い。というわけで、Jude。やっぱり圧倒的に楽だし早いし(というか起動もむちゃくちゃ早いんだが、JDK 5の威力なのか、特別な技があるのか(っていうか、家のマシンがメモリー量があふれてるからかも)。

_ ナナオ L887

思い切って買った(高かったよ、デルあたりと比較して2倍近く当時した)わりにすぐにカタログから消え去ったために、つかまされたのか……と暗澹たる気分になった(っていうのは、比較対象ないわけだし。どれだけ気に入っていても、実はそれは狸の泥舟という可能性はやはりあるのだ)。でもなんというか、紙ほどじゃないまでも、実に良い感じだ。というかPDFで2桁ページ以上を読める(椅子のせいもあるか?)。しかし、カタログからすぐに消えたという事実は事実。やはり掴まされたのであって、他のはもっと良く、しかも安価なのではという疑いが。というか、PC Updateあたりを見てもプレスリリース以上の記事も評価もないし。

が、こないだ何気なく『目が疲れにくい・目に優しい液晶モニタ』にたどりついて、こんど買うときはこういうのを参考にしようと眺めてたら、なんとL887は神扱いされていた。高かっただけに(というか、ここに出てる価格よりさらに遥かに高かったし)嬉しい。あと、自分の感覚がずれてなさそうだな、と確認できたのも良い(とはいえ、ここでクソミソにされてるやつのほうが使うと気に入るかも知れないので、そればっかりはいろいろ使いこまなきゃわからない)。

つまり、いろいろ試すことが必要なので、墓とか家とか絵画とかコートとか高価なものをとっかえひっかえ試すことができるお金持ちは、文字通り豊かな人生経験と鑑識眼を養うことができるということだ。

でも、大して金がなくても、プログラミング言語とかだと時間さえあればいくらでもとっかえひっかえ試して豊かな人生経験と鑑識眼を養えるわけで、実に結構なことであるなぁということでもある。

_ メモ

大島さんのVMの記事をまじめに読む。感動したぞ。

_ 上のメモについて補足

出先で、携帯でlivedoorReader使って読んでると、おおっと言う記事を読んでも後でどれだったか思い出せなくなることがある。ので、とにかくメモした次第で、リンクもないのはそのせい(にもかかわらず、わざわざツッコミすみません)。

あらためて、Strongtalkのオープンソース化

最初のほうは、JVMに対してSmalltalkerのグループがいろいろ貢献したというような話や、Hotspotの出自に関してなんかで普通に業界歴史物語として興味深いんだけど、その後が深い。というか目を開かれた。

Hotspotの元になったStrongtalkというSmalltalkのVMがオープンソース化されたことを受けての考察というか信条の表明のあたり。

仮に5倍の速さで動くとしても、世界中で一握りの人しかメインテナンスのできないようなものは長い期間にわたって成長させていくべきオープンソース的活動にはそぐわないですからね。なにより動的言語というからには、VMのような固定化したレイヤーはなるべく小さくして、将来に渡って必要な変更をなるべく簡単に行えるようになっているほうが良いと思います。

2つの論点。1つは、オープンソースとしての価値について(=誰でも読めて、かつ変えることができるソースコードということ)。そして動的言語のVMのありかたについて。

(追記:以下の段落については正しくはないので、大島さんのViewpoints Researchの絵の説明を参照のこと。これ自体は自分のメモとして残しておくけど)途中で出てくる「ブループレーン」は(小さな変化)のこと。対照概念は「ピンクプレーン」(パラダイムシフト)。(http://jeffsutherland.com/oopsla97/squeak.html)――よくわからないんだけど、これらの文脈から想像すると、パラダイムを変えるほどの大きな変革ではなくても、少しの変化で大きな効果を得て大きな影響を社会に与えること、のようなものかな? (そのためのとっかかり(look up ―― 探査とか偵察とかだけど。青い空にピンクの飛行機は目立つが、青い飛行機は目立たない。ということを考えれば良いのかなぁ)かも)

動的言語界は遅くても許される場合が多いので、数百行という普通のプログラマでも全容が理解できる程度の記述で処理系を書いてしまって将来のユーザーの拡張を促すほうが良いのではないか、と思います。

確かに! と拍手。そして、最後に、言語ではなくシステム、それも本当に使えるものを、と締めくくられているのを読み、世界が広がるのを感じた。

普段自分が仕事にしているビジネスシステム、まんざら知らないわけでもないWebのシステム、そして社会人やXX人ではなく、人間そのものの知性を増幅するためのシステム、子供の自由のためのシステム。その3番目のシステムはこうやってちゃくちゃくと練られ、考えられ、作られていくのだな、と思うと、素直に嬉しいし、そして感動的だ。

本日のツッコミ(全5件) [ツッコミを入れる]
_ shachi (2006-10-14 13:51)

NanaoのL系統は日本製の液晶ですので、ぎらぎらして無くて居ろ表現がかっちりしています。<br>個人的にはとんでもなく良い物だと思ってますが、いかんせん高くて手が出ない。...。<br>色表現系の確認のためにもL系統は一台欲しいのですが...なかなかねぇ。<br>ウラヤマシス。

_ よしき (2006-10-14 14:47)

わざわざありがとうございます。いつものように殴り書きで日本語があやしいくてすみません。

_ よしき (2006-10-15 08:02)

ふたたびありがとうございます。<br><br>http://www.vpri.org/<br><br>の絵を見ていただけるとわかりますが、ピンクのほうが「インクリメンタルな向上」で、ブルーのほうが「カポーンと飛びぬけた発想」ということになっています。

_ ただただし (2006-10-15 11:09)

>携帯でlivedoorReader使って読んでると、おおっと言う記事を読んでも後でどれだったか思い出せなくなることがある<br>ピンをつければいいのでは?

_ arton (2006-10-15 22:05)

ああそういうふうに使うのか、というかそりゃそうですね。全く正しいです。>ピン


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