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日々の破片

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2007-05-09

_ コンピュータを入れるバッグ

どうせおまいらはと書き始めてはみたもののおれは舞波じゃないからうまく書けないのでやめとくけど、何書こうとしたか忘れた。

あ、タイトルに書いてあった。

さて、これまでIBMのX31というコンピュータを使ってたのだが、そろそろ手狭になってきたし、Leopardは出ないのでMacBookを買う気にもなれないしで、なんかの気の迷いかも知れないが、デルのXPS M1210というマシンを買ってしまった。

X31に比べるとキーボードは安定感がないけど(悪い点)、CPUは速くメモリーはたくさん積んだ(良い点)。ツルピカ液晶も使ってみるとそう悪くはなく(黒が黒いのは良いかも。L'eclat des joursはきれいに見える)食わず嫌い良くないって言葉を噛み締める。

キーボードとか掌を乗っける場所が銀色なのでPowerBookの悪夢が蘇るが、樹脂なのであんなにバカみたいに熱くなるわけではないので、これもOK(安っぽいけどな)。

そこで、昔読んだ赤い鳥名作選(大正時代あたりの子供向け小説や詩の雑誌の選り抜き版)。今もあるのか?

赤い鳥傑作集 (新潮文庫 つ 1-7)(坪田 譲治)

あったけど死に体だな。

こん中に、殿様の茶碗という実に味わい深い物語が入っている。読んだの小学生の頃だから、誰が書いたか覚えてないし、ディティールに嘘もありそうだが、おおむね、次のような話だ。

殿様は、毎日の食事が嫌でたまらない。もちろん、食い物は贅を尽くし、食器もすべて手抜かりはなく、完全だ。しかし、食後のお茶が熱いのだ。なぜなら、当代の至宝と呼ばれる窯師が粋を凝らして作った一品、持つものに元の土くれの重みをまったく意識させることなく、あくまでも軽やかに口当たりはあって無きがごとき、ほとんど無きが如きまでの薄さは容れた茶の緑が透けて見えるほどで、それがささやかに波打つ様子が遠目にも見える、まさに神の業としか形容しようがない茶碗で出てくるからだ。持っただけで手は真っ赤に腫れ上がり、口につければ唇はあまりの熱さに味わうどころの騒ぎではない。

しかし、殿様は自らの立場をわきまえている。

家来たちが、自らの主君に最もふさわしき茶碗をと考え、そして天下の窯師が幾千もの失敗の後にようやく完成させた天下の至宝を、ゆめおろそかにすることはできない。

かくして、殿様は食後のたびに死ぬより辛い苦痛を味わいながらも、このすばらしき宝物を献上するために費やされた家臣や窯師たちの苦労を讃えるのであった。

さて、ある日のこと、殿様はたまの気晴らしに鷹狩に出かける。

(メタデータ:そうか、目黒のサンマなんだな。きっと作者は目黒のサンマを俺流で書きたかったのに違いない)

そこで、雨に降られ、共の者と老いた百姓夫婦の茅屋に招かれる。

「お殿様のお口にあうようなものは何もありませんが」

と老婆が、いかにも無骨で土から切り出したまま固めたようなゴツゴツした茶碗を持ってくる。

殿様は、その茶碗を持ち、感動する。まったく熱くない。確かに重い。無骨である。城で待つ至宝の茶碗と比べればまさに珠と土塊ほどの差があるであろう。しかし、茶碗は本来、熱い茶を容れて飲むためのものなのだ。

(メタデータ:目黒のサンマとは違うな。大正時代ならではの、機械/技術/合理主義賛歌にしてあるわけか。近代はすばらしい)

殿様は、老夫婦に礼を言い、心の中で不恰好なしかし熱い茶を気持ち良く味わうことができる茶碗を作った名も無き陶工を讃え、帰路に着く。

そして、天下の至宝で痛苦に耐えながら茶をすすりながら、時々思うのであった。あの無様な土塊のような茶碗のことを。

(書いてるうちに、以前もPowerBookがらみでこれ書いたような気がしてきたが、まあいいや。)

で、問題は、コンピュータを入れるバッグが無い。X31用にはX31専用バッグを使ってて、それは良いのだが、M1201には小さ過ぎる(というか、本当にX31専用のバッグなのだ)。

そこで、以前使ってたやつを押入れの奥から取り出す。AARNとかいうメーカーのやつ。調べたら、実践Pythonの中の人が「ビジネスバックパック考」というので全く同じモデルのユーザーだったことを知ったが、そんなに悪くはない。が、大きな問題がある。M1201って少し横幅がでかいのだ(おかげで右側のほうのキーも普通の幅があって、それはそれでOK)。それで、入らないわけではないのだが、ちょっと無理があって、ジッパーを閉めると妙に突っ張って蓋に余分な力が入るみたいだ(それで少し口が開いてサスペンドが解除されててしまったり)。ジャスト12インチノート用なんだな。

そこで、別のが欲しくなる。というか、別のを使わないとへたすると壊れるかも知れない恐怖。

で、いろいろ探したが、どうも気に入らない。X31専用も、AARNのやつも、ちょっとビジネス臭いので、そろそろ別のフレーバをミキシンしたいということだ。こんなのはやだ。

で、検索しまくって、どうやら、おれがイメージしてるバッグはメッセンジャーバッグというジャンルだということがわかった。自転車使うしな。

そして、ついに Manhattan Portage Urban Bags Computer Messenger Bag Mediumというのを見つける。こいつの赤で決まりだ。

が、なんと悲しいことか、Luggage Online does not currently ship orders outside of the U.S. がっかりだよ。

でも、考えてみたら、日本にも輸入されてるかも。そこでさらに調べると、国内代理店が見つかった。

が、なんと悲しいことか、日本じゃ売ってないよ。あるのは迷彩のやつとDJ用のやつばっかりだ。こんなことならプログラマじゃなくてDJになってりゃ良かった。

FAQには

■購入について

Q 01. 日本で売っていない物は海外に注文できますか?

A お客様各自で海外のサイトにて購入して頂くかたちとなりますが、弊社のアフターサービス外商品とさせて頂いております。

ってあるけど、Luggage Online以外のどのサイトで売ってるかどうやって調べりゃいいんだ? (amazon.comにはあったのでポチしようとしたら、amazonの中だけどLuggage Onlineの出店だった)

ほかはどうだ?

無い

無い

これだけ、世の中がツーカーになったというのに、しかもその原動力たるコンピュータの入れ物なのに、なんで、たかだか60ドルちょっとのバッグが手に入らないんだ? (っていうか、円レートもむちゃくちゃな気もするけど、それは仕入れリスクがあるからしょうがないのかも)

と、ふと気づくと、Luggage Onlineじゃなくて、Manhattan Portageのサイトを見てないことを思い出した。

なんだ、シッピングしてるじゃん

……レビューを読むと、MacBookにぴったりだの、MacBook Pro 15"にはちょっと小さいだの、iBook 14"には完全だの、これ買うのはマカーばかりなのか(あとはIBMなのな)? ogijun、こいつの17"用のやつ買わないか? (2つ目以降は送料が安くなる)

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
_ ogijun (2007-05-09 01:30)

むー、いま既に専用カバンに体が最適化されてますからねえ..。

_ arton (2007-05-09 01:32)

うわ、早いな。じゃあ、心置きなく発注かけよう。


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