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日々の破片

著作一覧

2008-02-14

_ デブサミのジョエルのセッションのメモ

・技術的な優劣ではないが、厳然と差がある

blue-chip(英辞郎だと、「一流銘柄」とかなっている)の例:

iPhone $450、バッテリの交換は不可。ろくでもない入力機構。遅い通信速度

ヘイジュード(ある年の1位)

それに対する(言葉忘れたけど、2流品)の例:

サムソン $99、バッテリ交換可能。フルキーボード。高速通信

ポールモーリア(ある年の2位)

(カラヤンとジョージセルというような比較も成り立つかも)

つまり、おれがAirを買った理由であるな。

・おれってすげー感(全能感)を与えよう

アマゾンのチェックアウト画面は、できることがすべてできる。

・パワポで作ったWindowsのログイン−Windowsアップデート−プラグアンドプレイのシミューレタ

−かわいいネコの写真を撮った。犬でも良いけど。スターバックスで熱いコーヒーを買う。さて、オフィスに着いた。では、まずはブログへネコの写真をアップロードするとしよう。

電源を入れる。ログイン画面。パスワード。エラー。パスワード。エラー。CAPSロックだよ。パスワード。ログイン。なんかバルーンがあるぞ。Windowsアップデート。回線エラー。再試行。回線エラー。再試行。インストールしています。インストールしています(インストーラを作る人間は100%というものを何か誤解しているらしいね)。再起動します。ちょっとはしょることにしよう。さて、カメラをUSBで接続する。ウウープス、新しいデバイスを見つけたので、WindowsのCDを入れろ。む、CDってなんだ? ファシリティ部門へ電話だ。…… やっとCDをもらえた。うわー、CDドライブのフタが開いた瞬間に、コーヒーに当たった。こぼれた。あちち。と手を振り回したらUSBケーブルが抜けた。「このルーザー、勝手に抜くんじゃねえよ(バット×丸)」

罪悪感を与え、お前は無能だとわめきたてるユーザーインターフェイスの例。

・感情を重視せよ

SUVの背の高さは転倒の危険性に通じる。→安全に対する消費者の懸念が売り上げに悪影響。いかに安全性をアピールするか?

フランス人広告屋のアドバイス:

コーヒーホルダを付けろ。角をなくせ。背を高くしろ。

理屈では背が高ければ転倒の危険性は増す。購買層はそれを頭では理解している。しかし、高みからあたりを睥睨する感覚は感覚だ。高いところから見下ろすことで、万能の安心感を得ることになる。

熱い飲み物に手が届く丸みを帯びた空間は、子供のころの安心な世界と同じ感覚を与える。

ジョエルの新しい本(ただし、ジョエルは編集とコメント、序文(めっぽうおもしろい)のみの、有名無名を問わず、ソフトウェアについておもしろいことを書いたり言ったりした人々の論考だのブログだのマンガだのを集めたアンソロジー)。

BEST SOFTWARE WRITING(Joel Spolsky)

レビューのお手伝いをしたので頂けたうえに、青木さんとジョエルのサインももらえた。どうもありがとうございます。

この本にはホワイの感動的なRuby入門の抜粋がついている。スモッキス。それ以上に、クレイシャーキーという人のコミュニティにおけるユーザーインターフェイスについての章が良い。


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