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日々の破片

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2009-12-23

_ こうもり

休みなんで、子供と何度目かのクライバーのこうもりを観る。観ながらいくつかの疑問を調べる。

まず、トカイワイン。最初家の中で歌いながら飲むし、オルロフスキー公爵のところでも飲む。

検索するとWikipediaで正しそうな説明を見つける。ハンガリーのワインだというような歌詞が出てくるからそうなんだろう。

次にネズミちゃんを捕まえるための懐中時計。取り出すとキーンという不思議な音がするので、たぶん、催眠術のことなんだろうと思うわけだが(2幕ではハンガリーの伯爵夫人の目の前でぶらぶらさせる)、はて、懐中時計=催眠術という決まりごとはこうもりの時代にもあったのだろうか? (たぶん、あったのだろうと考えるのは、フロイトを持ち出すまでもなくウィーンは精神の怪しい世界のメッカだからだが)、というかおれの記憶では子供ころ見た映画(チャップリンかアボットかそのあたりだと思うのだが)で寝椅子に横たわった主人公に医者が懐中時計をぷらぷらさせるがあったような気がするのだが、出自がわからない。

でもまあいいや、Erotic Hypnosis Swinging Pocket Watch Hypnotic Inductionなんていうのもあるし、「きみを催眠術にかけてみせよう」っていうようなナンパ術が19世紀末のウィーンでは普通にあったんだろう(女性は、時計が18金か24金か、誰が作ったやつか、で術にかかるかどうかを決めることができるしな)

そしてシャンパン。どう観ても、シャンパンの輸入業者から握らされて作ったCMだろ、これ。が、わからない。シュトラウス2世はシャンパンポルカも作っているから単に好きなのかも。あと、シャンパンの歌の中で修道士が鼻の先を赤くするという歌詞が出てくるが、単なる赤ワインだと他の部分と合わないので、当時のウィーンでは黒ブドウの皮を混ぜて赤くしたシャンパンを飲んでいたりしたのかな? とか。

最後にハンガリー。なぜ、ハンガリーが強調されるんだろうか。アウスグライヒ化でオーストリア=ハンガリー帝国が成立したのが1867年だから、(原作は1851年と1872年らしい)1874年の作品にはそういった政治的な影響もあって、ハンガリーをいっぱい出してくるのかも。特に刑務所長のフランクがチャルダーシュに異様に反応したりするのは、こちらには見当がつかないが名前や職業から明らかなギャグになっていたりするのかな、とか思う。

でもそういったことは知っていたからと言って実はどうっということはなく、クライバーをはじめとした音楽家(役者や舞踏家も出ていると思うが)が、ヨハンシュトラウス2世の実に愉快な作品を(別れのシーンで脚が勝手に踊るところとか見事なものだ)すばらしく楽しく演奏していて、それで十二分なのであった。

ヨハン・シュトラウス2世「こうもり」/クライバー指揮 [DVD]


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