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日々の破片

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2010-02-24

_ 情熱と熱情

ちょっとだけレビューに参加したので、チャドファウラーの情熱プログラマーの見本刷りをもらいました。

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方(Chad Fowler)

ものとしては前作のインド本の第2版だけど、よりプラクティカルなものに変わっていて(題も変わったし)、買いなおしても後悔することはないとおれは思う。特にどちらかというと成功者仲間(GitHubのファウンダーとか)のアドバイスというか自慢話というか苦労話というかのコラムがいくつか入っていて、複眼的な点もある。

というわけで、ちょっと最初に書いた文のことでも考えてみようか。

おれがちょっとだけレビューに参加できたり、その結果として見本刷りをもらえるのは、やはりそれなりの理由があるわけだ。誰かが名指しでおれをレビューに参加させようぜ、と言ってくれたということだ。

でも、おれは、それほど大したやつではない。普通のやつらの上は行けないように思える。まあ、自分のことは自分が一番知っているし。でも、普通のやつの中では多少は(レビューに参加させてもらえて、しかも見本紙もらえるくらいには)浮かんでいるらしい。

この本は、普通のやつらの上をいけない人が、でも普通のやつの中ではそれなりに浮かぶにはどうしたらよいかのいろいろを、同じく普通のやつだとしか思えないが、でもやっぱり浮かんでいるチャドファウラーが自分やその仲間がどうして浮かんでいるのかを分析し、まとめた本だ。

しかもストレートだよ。情熱ってのは、シニカルでいてはなかなか発揮できないから、それはそうかも。たとえば、4章39節の題なんて「業界で名前を売ろう」だ。

読んでいると、ああ、結果的にそうかもなぁとか思い当たる節が確かにある。たとえば35節「オレ、作文的なのは得意っすよ」とか。ここは日記だからほとんど自動筆記なわけだが(たまに文体研究とか文体模写とかしたりもするし、内容によっては部分的にプロクォリティで書くけど)、でも自動筆記だってブルトン以来の歴史がある技術なんだぜ。つまり、おれはそれなりには作文的なことができる。そいつには助けられた。

まあ、おれはどちらかというと、世の中はどうでもよいからおれが楽しく楽に暮らせりゃそれで良いということなかれな人間だから、名もなく、でも貧しいのはあまり嬉しくはなく、でも美しくはありたい程度で良いよなぁとか思っているけど、それでも、結局のところ今の立ち位置は悪くないように感じる(ああ、つまりおれはそれなりにシニカルであり、情熱の持ち合わせはそれほどは無いようだ。でも、それは嘘かも。自分が楽にあるために燃やす燃料程度は持ち合わせているから)。

つまり、浮かんでいるのは、それなりに気持ち良い点があるのは事実だ。

というわけで、この本を読んで、実行して、浮かぼうぜ。書いてあることには嘘がない。

というわけで、44節「既に時代遅れである」を読んで

今何を勉強すべきかを先取りして考えてくれ。今できないことのうち、2年後には何ができるようになっているだろう?

といった問題意識を共有し、そして勉強するのであった。

ところで、チャドファウラーはなぜ、そういったことを本に書くのだろうか? せっかく自分が浮かんでいるのに、他にもたくさん浮かんできたら、逆に沈むとか考えないのだろうか?

シニカリストであれば、こういう疑問は当然、持つ。おい商売人、金持ちになる薬をおれになぜ売る? そんなに効くなら自分で飲めよ、の原理だ。

でも、そこがソフトウェア開発者の良い点ということだ。というのは、ソフトウェア開発者は世界を変えられるからだ。

つまり

この本は退屈しない人生を送りたいという思いを育むものである

ということだ。いろんな人間が浮かび上がってくればGitHubとかRailsとかみたいに、自分にとってとてもありがたく人生を退屈しないですませられるようにするためのものが得られる可能性がある。まだ存在しなかったりろくなものしかなかったり、あるいはろくなものだと考えていることが思い違いだったり(10年前にはcvsが素晴らしい存在だったわけだよ?)、そういったものはまだまだたくさんあるはずだ。

であれば、チャドファウラーの情熱プログラマーを読んで、それを実践し、そして浮かび上がってくる人がたくさんいれば、それこそが世界を変えることそのものだ。

ところで、3000人の聖徳太子から説教を食らわせられる夢を見てみたい気がするというような言葉の意味を理解できるってのはすげぇなぁと思った。さて、なんのことでしょう?

_ 聖徳太子

子供の頃の刷り込むっておっかないなぁ。

最近会ってないから誰だかわからなくなっちゃった、

福沢愉吉かな?


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