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日々の破片

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著作一覧

2013-05-18

_ 虫を愛ずる

堤中納言物語 (岩波文庫)(大槻 修)

スラドを眺めていたら、『国連食糧農業機関が「昆虫は有望な食料」という報告書をまとめる』というスレッドが立っていて、読むと、例によって見識の狭い、いかにもスラドな投稿が並んでいて楽しい。

子供の頃、家にハチの子の缶詰があって、食べて別においしくないなぁと思ったり、中学生くらいの頃か、親戚だか親の友人だかがイナゴの佃煮をお土産にくれて、食うと、なんか毛羽立っていてそれにひっかかりがあって好きじゃないなぁと思ったり(多分、脚にトゲじゃないけどなんかイヤな引っかかりがある毛が生えているのだと思う)とか、それほどおいしいとは思ったことが無かった。

とは言え、子供の頃と大人になってからでは相当に味覚で楽しめる範囲が広まっているので、機会があれば食ってみたいなぁと思っていた。

きっかけは、えらく遡るが、インディージョーンズの2作目だ。東南アジアのほうでインディージョーンズが招かれてご馳走になるのだが、スープ入れの蓋を開けると甲虫が入っていて、露骨に顔をしかめるシーンがあったからだ。

インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説 [DVD]

あのクソ野郎は文化遺産を盗んだり破壊したりするにとどまらず(こういうことを平然としでかせるということは、他の文化圏の文化をこれっぽちも尊重していないからだ)、自分が属さない文化圏の食い物にまでケチをつけるのか。すげぇ不愉快な夜郎自大だなぁと思っていると、何を勘違いしたか、よっぽど東南アジア文化圏に近い日本の観客までインディージョーンズというよりもスピルバーグの尻馬に乗って、うひょーとか歓声をあげていることに気付き、はて、そういうおれさまも、まともに虫を食ったことないから、もしかしたら、すごく不味いとかなのかも(たとえば、ご馳走をどうぞといって、ガラスの破片とかを出されたら、そりゃうひょーとなるよな)と気づいて、とにかく料理として、メニューに出ている(つまり、その地方で料理として認められている)レベルでの虫を食ってみたくなった。食わなければわからないからだ。

というわけで、機会があれば食ってみている。

まず、千里香という店に行ったら、蚕のサナギ料理があったので食った。中国東北部(朝鮮との国境あたり)で延辺料理というらしい。

蚕料理

見かけは固そうにみえるが、サクサクしたエビ(殻が柔らかい)といった風情で、独特な香りがあって相当おいしかった。

延辺料理の問題は、なんでも同じような味付けで、素材にバリエーションがあっても風味にバリエーションが無い点だな。

それはそれとして、まず、蚕はエビよりも美味しい。ということで◎。

それとは別の機会に、上海料理を食いに別の店へ行ったら、結構、虫が置いてあって食った。

ハチの子は普通においしい。

蜂の子

子供の頃は缶詰だからおいしく感じなかったのか、子供ならでは先入見で味を正しく評価できなかった、そもそも缶詰なので味は三の次だったかなのだろう。

ただ、普通においしいが、こんな細かなものをちまちま食うのはやってられないので、おかずとしてはいまいち。

セミと竹虫。

セミと竹虫

竹虫はフシュフシュした食感が良い。が、蜂の子からもっと味を抜いたようなどうでも良い食べ物。一握りくらい一度に頬張ってフシュフシュすると良い気がするが、おかずとしてはいまさんくらいかな。

一方、セミは……

これは好みではなかった。カイコと同じく一見固そうだが固くないのだが、弾力があってなかなか噛み切れない皮で、一番これまで食ったもので近いのは空豆の皮だ。ところが、それを噛むといきなりプシューっと汁が飛び出てくる。この汁は独特の風味があってうまいのだが、うまいまずいの問題ではなく、おれは弾力がある皮の内側に汁が入っているという組み合わせが実に苦手なのだ(小籠包みたいに皮が柔らかくて汁が出てくるのはOKなんだけど)。というわけで、セミは良いものだが、おれは苦手。

というわけで、甲虫はまだ食ったことがないが、虫そのものは食材として普通に食えるものだということはわかった(が、哺乳類だって羊のように好みの肉もあれば、豚のようにどうにも匂いが好きになれない苦手な肉もあるわけで、虫も、蚕は好きだがセミは苦手とか、あるいは調理によって好き嫌いはありそうだ)。

というわけで、インディージョーンズはやはりクズ野郎ということで決まりだ。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
_ ムムリク (2013-05-19 09:15)

長野ではスーパーで普通に「絹の味」とか題されて蚕のさなぎの佃煮?だかが売られています(特には北信かも)。<br>イナゴの佃煮はバッタの足に特有の返しの部分などが口のなかでひっかかる感触があるので、それが苦手という人には足を取った状態で佃煮にするという家庭の工夫なんかもありますね。(これまた普通にスーパーで・・・)<br>伊那方面に行けば、ザザ虫とか蜂の子とか。ああ、本当に信州は虫食っているなあ。<br>#ナウシカの登場が待たれます。

_ arton (2013-05-19 10:19)

なるほど。イナゴを食べた時の感触は記憶通りみたいですね。もし、長野に行く機会があったらスーパーに行って蚕を買ってみます。


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